Vol.376 2023.3.28

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

魅せられて その2

ここに掲げている“魅せられて”というタイトルは、イタリアを知るものであれば誰しも易く理解いただけることであろうと思っている。春夏秋冬、それほどこのイタリアという国には魅力が溢れているのである。

イタリアで過ごす初めての夏も、滞在の目的が時間や経済的に制限のある修学だったわけで、とりわけ大きな期待もせず、ただ店主の誘いに乗っただけのスタートとなった。車に便乗させてもらうために3泊分の着替えだけ詰め込んだリックを背負って集合場所へ向かっている。

ミラノに住みはじめて、馴染みのない言葉だけではなく、日本での生活のリズムとはまったく異なる日々を送っているわけである。もちろん自分の思いあって新たな世界へと踏み込んできたわけではあるが、だからと言ってストレスを感じないわけではない。思うように行かぬことの多い日常は、知らぬうちにため息つきながら一日を終えることも少なくなかっただろう。

とにかくここに住みはじめて、自分の足と公共の交通機関のみを使う生活に暮れていたので、遠出などすることもなかった。小さなミラノのさらに小さな一角で事足りていたわけである。

「この車で5時間は掛かるんだ」と店主。わたし以外はみなイタリア人であり合わせて4人、愛犬のダルメシアンも後部のラゲッジルームにいる。クーラーの調子がよくないので窓開けっぱなしで走りたいところだが、時速130キロほどで飛ばしているのでそれもままならない。

しばらく走ってはサービスエリアに立ち寄りクールダウン、これもイタリア流か旅の醍醐味のひとつらしい。

アンコーナというアドリア海沿いの町が目的地の近くであるらしい。ミラノから高速道路に乗ったらアンコーナまで降りることはない。ただ南東方面へひた走りする。「アドリア海は最高だよ」と移動中に幾度となく聞かされる。

この国の7月の風は心地よいとサービスエリアにいて気付く。どこまでも続く青い空がそこにあって、から騒ぎの中で聴くイタリア語が音楽のように風の中で響いている。

ところどころではあるが車窓に海が見えてきた。「もうカットーリカの近くだからここから休まずにいくよ」と聞いて、自分なりに気持ちは高鳴ってきている。不思議なものでまだ目的地に着いてもいないのになんだか浮足立ってきているのである。

アンコーナで高速を降りたがまだしばらく走るらしい。町中を通り抜けたら海が見えてきた。ここは海沿いといってもそこにのどかな風景はなくかなり大きな船を停泊させている港である。アンコーナがイタリアでも有数の港町であるということをその頃はまだ知ることもなかった。

堂満尚樹(音楽ライター)
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まもなく受付締切となります!
ライプツィヒ・バッハフェスティバル2023&
バッハゆかりの地をめぐる
「バッハへの旅」11日間のお知らせ
<2023年6月10日~20日>
~音楽評論家の加藤浩子氏がご案内します~

期間は11日間、羽田発のトルコ航空で夜出発、夜帰着のスケジュール。主なプログラムはソロモンズ・ノット《マタイ受難曲》、ゲヴァントハウス管弦楽団(A.ネルソンス&ラン・ラン)、ファイナルコンサートはバッハ・コレギウム・ジャパンの《ミサ曲ロ短調》です。現地ではバッハゆかりの教会〔アルンシュタット、ミュールハウゼンを予定〕でパイプオルガン演奏会、アイゼナッハ・バッハハウスでバッハ時代の古楽器サロンコンサートなどもお楽しみいただけます。

残り2名様程度の受付となります。ご希望の際にはお早目にお申し込みください。

■旅行代金の目安 ※エコノミークラス ※添乗員同行します
2名様1室利用(お1人様あたり)910,000円+燃油サーチャージ・海外空港税別途
1名様1室利用(お1人様あたり)1,050,000円+燃油サーチャージ・海外空港税別途

※本ツアーは航空券ならびに鑑賞チケットつき宿泊パッケージを組み合わせた手配旅行となります。航空券は空席状況により料金が変動いたします。お申し込みにあたりましては別途お渡しする旅行条件書をご確認の上、お申し込みください。

日程は以下URLよりご確認いただけます
https://www.ytk.jp/music/feature/bach_june2023.html

詳しいご案内は音楽ツアーデスクまでお問合せください。

ザルツブルク音楽祭鑑賞ツアー2023
<2023年8月7日~14日>
8日間(現地5泊)

今夏のザルツブルク音楽祭の注目公演が目白押し!
期間は8日間、こちらも羽田発のトルコ航空で夜出発、夜帰着のスケジュール。主なプログラムは、ウェルザー=メスト指揮&A.グリゴリアン出演の《マクベス》、C.バルトリ出演《オルフェオとエウリディーチェ》、S.キーンリサイド&G.フィンレー、E.スティヒナ《ファルスタッフ》(初日公演)、R.ムーティ指揮「ウィーンフィルハーモニー管弦楽団」コンサートなど。
ゆったりと夏のザルツブルクでご滞在いただくツアーです。(利用ホテルはイムラウアーホテルピッター・ザルツブルク)

こちらも残り2名様程度の受付となります。ご希望の際にはお早目にお申し込みください。

■旅行代金の目安 ※エコノミークラス ※添乗員同行します
2名様1室利用(お1人様あたり)1,097,000円+燃油サーチャージ・海外空港税別途
1名様1室利用(お1人様あたり)1,295,000円+燃油サーチャージ・海外空港税別途

※上記は、例として《マクベス》《ファルスタッフ》およびR.ムーティ指揮「ウィーンフィルコンサート」3公演をお選びいただいたた場合の概算です。

※本ツアーは航空券ならびに鑑賞チケットつき宿泊パッケージを組み合わせた手配旅行となります。航空券は空席状況により料金が変動いたします。お申し込みにあたりましては別途お渡しする旅行条件書をご確認の上、お申し込みください。

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