このタイミング、先刻お伝えしながらすでに日本でのコンサートツアーを終えたアーティストたちは、もうイタリアに帰りついているということになる。11月24日にはじまり、東京での最終公演が28日だったので、そこから10日を過ごし事務処理もやっと落ち着いてきたところである。
このコンサートツアー、公演地によっては多少集客に優劣の差幅はあったものの、演奏そのものはお客様方に喜んでいただけていたと思っている。すべてが喝采、スタンディングオベーションでの終演となった。それはまた後々に紹介させていただこう。
ところでこのツアー何が大変であったかといえば「初動、そして流れに乗るまで」である。11月21日、まずは夕刻の出発便へ向けてミラノにあるリナーテ空港に全員集合。国際線ということもあり3時間前にロビーで待ち合わせしている。実はその3時間前に最初の関門が浮上していたのである。
最初の関門とは出発予定便であったミラノからフランクフルトまでのフライトが直前にルフトハンザからイタという航空会社に振り替えられてしまう。理由はルフトハンザ便の急な渡航取りやめということであったが、詳しい事情はわからないままである。
チェックインの時にそれに伴う問題が発覚した。我々4名(アーティスト3名とわたし)が2名ずつ異なる機材に振り分けられることになっていたのである。それには当然驚くと同時に背筋が凍りつくような不安を覚えている。その通常考えも及ばない発想は、しかもフランクフルトから日本へ向かうフライトにも影響する。要するに日本に向かう航空機まで異なる便に振り分けられていたのである。
アーティストが円滑な英語を話すことのできないことを考えたら、ふた手に分かれる選択肢など我々にはない。これは絶対呑めないと搭乗手続きの時に交渉しなければならない。しかし、この急遽決まった便のキャンセルに納得のできない乗客は他にもいてカウンター前にはかなりの列ができている。3時間あったフライトまでの時間は刻一刻と迫ってくるのである。
自分の番に辿り着いた時にはもう出発まで60分を切っていた。かなり難しい交渉になると覚悟を決めながらも背に腹は換えられない。事情を説明しながら他の選択肢がないことを告げると、そこはあまり時間を掛けずに同じ便にメンバーのすべてが乗り込めるよう手配をしてくれている。
何はともあれ4人揃って出発できる、時間も何とか間に合ったと思うとさすがにホッとしているが、その安堵、そして不安はただの序章に過ぎなかったと機内に辿り着いてから気づくことになる。
第二の関門は機内に辿り着いて腰を下ろすや否や訪れることになる。
堂満尚樹(音楽ライター)
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