香川県の手島（てしま）にルーツをもち、東京・南青山にて日本料理店「てのしま」を営む林 亮平 氏をお迎えし、朝涼の島で一日限りの朝食をご提供します。とある朝、民家で米を炊き、魚を焼く音。湿気を含んだ朝の匂いと混じり合う朝餉の香り。心の奥へ語りかける、ガンツウらしい島の日常に出合う体験です。航海中にはせとうち各所の花火大会へも立ち寄り、夏の旅を一層彩ります。

この航路では、せとうちの広い海を活かして海上から打ち上げる花火を、喧しさから離れた涼やかな船内でのんびりとご鑑賞いただけます。やわらかな夜風の中、450年以上続く祭りで打ち上げられる花火を鑑賞するほか、海面に輝く魚のうろこが美しい伊吹島のイリコ漁見学、愛媛県にある豊島（とよしま）での現代アート鑑賞など、せとうちの様々な魅力を一度に楽しむ航路です。

山口県の祝島で1000年以上前から4年に一度執り行われている神舞（かんまい）神事は、対岸の国東半島の神官の一行を島民が嵐から救ったことから始まったといわれています。救命のお礼として麦の栽培方法を伝えられた島民は毎年欠かさず豊後のお宮へ参拝し、豊後からは神が海を渡ってくるようになりました。5日間行われる神事のうち、今回は互いの感謝の心を映し出した神楽奉納をご覧いただきます。

この航路では、高知のよさこい祭り、徳島の阿波踊りとともに四国三大祭りに数えられる愛媛県の「新居浜太鼓祭り」へご案内します。秋の収穫への感謝とともに氏神に奉納する太鼓台が時代とともに大きくなり、その豪華さや差し上げの鮮やかな技を競い合う祭りとなりました。かき夫と呼ばれる男衆がおよそ150人集まり巨大な太鼓台を高く差し上げ揺らす様子は、迫力と躍動感にあふれます。