クルーズ用語集

クルーズならではの用語や、船に関する聞き慣れない言葉も意味を知るとクルーズ・ライフが少し身近に感じられてくるのでは…。
気になる言葉を調べてみましょう。

アット・シー・デイ(At Sea Day)

航海日または終日航海日。どこにも寄港せずに航海する日のこと。

アフト(Aft)

船の後部。形容詞、副詞なので「船尾の」という使い方をします。同意語でスターン(Stern)とも言います。
フォア

アンカー(Anchor)

錨。通常、船首に左右一対格納されています。小島や接岸できない港、サンゴ礁の近くに停泊するような時に使用され、アンカーを下ろして停泊することを錨泊(ビョウハク)といいます。
通常のクルーズで岸壁へ着岸する際にはアンカーは使用しません。

インマルサット(Inmarsat)

国際海事衛星機構(IMSO: The International Maritime Satellite Organization)を母体とする国際衛星通信事業者およびその衛星通信サービスのこと。1979年に設立され、1982年よりサービス開始。静止軌道上の11基の人工衛星により、船舶をはじめ航空機、陸上交通機関による電話/ファックス/データ通信などの世界的な利用を可能とするシステムです。

ウェイター(Waiter)

レストランで飲食サービス全般を担当するスタッフのこと。レストラン全般を目配り、気配りしているヘッド・ウェイター、各テーブルを担当するテーブル・ウェイター、その補助をするバス・ボーイ(Bus Boy)がいます。

ウェルカム・パーティー(Welcome Party)

出航当日、または翌日の夜に行われる船長主催の歓迎パーティー。船によってスタイルは様々ですが、ラグジュアリー・クラスの船ではドリンクと軽食が振る舞われたり、カジュアル・クラスの船では陽気な音楽とダンスで雰囲気を盛り上げたりと、船の雰囲気を知る良い機会です。

エヌ・シー・エフ(NCF)

港湾施設使用料金や寄港地の港での税金やごみ処理料など、クルーズ料金以外の諸経費のこと。
ポートチャージ

オフィサー(Officer)

士官。3等級以上の航海士、機関士、通信士、事務長などの上級乗組員。
クルー

オーバーナイト・ステイ(Overnight Stay)

クルーズ中に、寄港地で一泊以上停泊すること。船内ではなく現地のホテルで宿泊したりすることも可能。

オーバーランド・ツアー(Over Land Tour)

寄港地で船を離れて行く観光ツアー。ロングクルーズの場合、一旦船を離れて船とは別行程で数泊のツアーに参加したあと、別の寄港地で船に合流するようなツアーもある。

オール・インクルーシブ(All Inclusive)

ラグジュアリー・クラスの客船の多くでは、チップやアルコール飲料代(一部銘柄を除く)もすべてクルーズ代金に含まれる「オール・インクルーシブ」という制度を採用しています。

万国旗ではなく信号旗なのです

オール・フラッグ(All Flag)

満船飾(軍艦の場合は満艦飾)のこと。停泊中に祝い事がある時に信号旗などを掲揚して船全体を飾り立てます。客船の場合は出航などの際にお客様を迎える歓迎の意を表します。夜間は照明の点滅に変わります。

外航船

関税法上の「外国貿易船舶」の俗称。外国貿易の為に日本と外国の間を行き来する船舶のことです。出入りする港は開港に限られ、出入国に際しては港則法、港湾法の 規制を受けるとともに検疫法、関税法、トン税法上の手続きが必要となります。クルーズ客船に関しては貨物船以上に厳しい基準が課せられています。
内航船

海上人命安全条約

SOLAS条約(The International Convention for the Safety of Life at Sea)のこと。航海の安全を図るため、船舶の検査、証書の発給などの規程を設け、船舶の構造、設備、救命設備、貨物の積み付けに関する安全措置等の技術基準を定めています。

カジノ(Casino)

船内エンターテインメントのひとつ。外国船ではカジノ収入の比率が高く、このことがクルーズ料金を低下させ、大衆料金を実現させる要因にもなっています。日本籍船では、公海上であっても、国内法で現金を賭けることが認められていないので、獲得したチップ数に応じて、ロゴグッズなどの商品が提供されます。

カボタージュ(Cabotage)

国内輸送権。国内輸送は当該国の籍船でなければできません。つまり外国船は寄港しても国内での輸送は禁止されており、外国船が寄港しても、たとえば横浜~神戸間の国内輸送はできません。貨物船、航空機も同じで、国内企業の擁護策となっています。
アメリカのクルーズ会社の多くは税制上の利点からクルーズ船をパナマ籍、バハマ籍にしています。この場合ハワイ諸島間やロサンゼルス~サンフランシスコ間など、アメリカ国内の輸送ができません。

ガラ・パーティー(Gala Party)

クルーズ中に開かれる最も華やかで盛大なパーティーのこと。ディナーではもっとも豪華な料理がサービスされます。船長主催のパーティーを指すこともあります。「ガラ」はイタリア語で「祝典」、「お祭り」の意味。

キャビン(Cabin)

船室を意味し、主に客室を指します。ステート・ルーム(State Room / Stateroom)とも呼ばれます。
キャビンの種類、グレードは面積、位置によって決まります。船の外側に面して、バルコニーや窓がある海側キャビン(Outside Cabin)と、内側に位置し窓のない内側キャビン(Inside Cabin)に大別され、一般的にデッキ(階)上方に行くほど高級な部屋となります。一方、上に行くほどローリング(横揺れ)の影響を受けるので、クルーズ初心者の方には喫水線あたりの中間部の部屋が揺れが少なくお勧めです。

キャビン・アテンダント(Cabin Attendant)

客室担当の接客係。客室の清掃、ベッドメーキング、ルームサービスなどが主な職務となり、お客様には最も身近な存在です。各室の担当者はクルーズ中決められています。キャビン・クルー(Cabin Crew)ともいい、男性はキャビン・ボーイ(Cabin Boy)、キャビン・スチュワード(Cabin Steward)、女性はキャビン・スチュワーデス(Cabin Stewardess)とも呼ばれます。

キャプテン(Captain)

船長。コマンダー(Commander)とも言われ、客船の総指揮官・最高責任者。制服には、肩章と腕章に金筋4本の記章があります。船の運行部門の総指揮官であると同時にホテル部門を含めた最高責任者としてキャプテン主催のキャプテンズ・パーティーではメイン・ホスト役を務めます。また、ディナーでは中央にキャプテンズ・テーブルが設けられ、キャプテンがVIPや誕生日などの特別ゲストをテーブルに招きます。時にはダンスのお相手役を買って出るなど、総指揮官として厳しい表情を見せる一方、柔和な海の男としてお客様のおもてなしも務めます。
ウェルカム・パーティーフェアウェル・パーティーはキャプテンの主催で開催されます。

ギャレー(Galley)

船の調理室。ダイニング・レストランをはじめ、クルーズ船には数種類のレストランがあるのでギャレーも複数になります。シェフやコックにはイタリア、スペイン、オーストリア、モーリシャスなどの人が多くいます。

ギャングウェイ(Gangway)

乗船/下船の時に使われる取り付け式のタラップ。舷門。船員仲間をギャングと呼称したことから、船への出入りタラップの意に転じました。

クルー(Crew)

下級乗組員。客船の乗員は、運航部門と船客部門に大別されますが、主に運航部門のスタッフをクルーと呼びます。3等級以上の航海士・機関士・通信士や医師・事務長などの上級乗組員はオフィサー(Officer)と呼ばれますが、オフィサーを含む運行部門のスタッフを総称してクルーと呼ぶこともあります。

スペシャリストの証・クルーズ・コンサルタントとクルーズ・マスターのマーク。
スペシャリストの証・クルーズ・コンサルタント(左)とクルーズ・マスター(右)のマーク。

クルーズアドバイザー(Cruise Advisor)

クルーズアドバイザー認定委員会(日本)による、クルーズ旅行に関するスペシャリストの資格で、クルーズ・コンサルタント(C.C)およびクルーズ・マスター(C.M)の2段階で構成されます。資格認定講習および終了試験は旅行業に関して規定以上の資格や経験を持つ者を対象として実施されます。

クルーズ・ディレクター(Cruise Director)

船内のイベント、エンターテインメントなどの船客レクリエーションの企画、演出、運営の最高責任者。ステージ・マネージャーやスポーツ・インストラクターなどを統括します。船内でのエンターテインメント・プログラムを支える、クルーズならではの役職。乗船直後に開かれるクルーズ説明会(オリエンテーション)では司会も務めます。
船客部門のスタッフは、通常、乗組員の3分の2程度を占め、客室関係、エンターテインメント関係、レストラン関係などの専門職務に分けられ、各部門に責任者が配置されます。

クルーズ・カード(Cruise Card)

乗船証明カード。当該クルーズの乗客であることを証明するカードで、身分証明書、キャビンのカード・キー、クレジットカードの登録書などを兼ねた万能カード。乗船時に発行され、下船の時はこのカードで精算します。また、寄港地で乗船/下船するときは提示を求められ、セキュリティ確保にも役立っています。

クルーズ・コンサルタント(C.C)(Cruise Consultant)

クルーズアドバイザー認定委員会による資格で、クルーズについての専門的な知識を持つ者。総合旅行業務取扱管理者の資格を持ち、現に旅行業務に従事しているか、3年以上従事した経験がある者が資格認定試験を受けることができます。
クルーズアドバイザークルーズ・マスター

クルーズ・マスター(C.M)(Cruise Master)

クルーズアドバイザー認定委員会による資格で、クルーズについての高度な専門的知識・経験を持つ者。クルーズ・コンサルタントの資格認定後3年を経過し、現にクルーズ旅行業務に従事していることが資格認定試験受験の条件です。2007年2月現在、クルーズ・マスター資格所有者は日本全国で18名。
クルーズアドバイザー

この組み合わせは航海の安全を願う信号。

国際信号旗

他船や陸上とのコミュニケーションに使用される旗。1858年、英国で制定された国際通信書によって世界的に統一されています。アルファベット旗、数字旗、回答旗、代表旗があります。
《アルファベット旗の主な使用例》
G旗=本船は水先人が欲しい。
H旗=水先人を乗せている。
P旗=本船は出航するので全員帰船せよ(港内の場合)。
Q旗=本船は健康であり、検疫を求む。別名イエロー・フラッグ。
W旗=本船は医療の援助が欲しい。

コンシェルジュ(Concierge)

クルーズ中のよろず相談スタッフ。船内の設備、イベント、レストラン、ショア・エクスカーション(オプショナル・ツア−)などの案内や予約手配も行います。ホテルのコンシェルジュと同等な職務。

混乗

日本人船員と外国人船員が同一の船舶に乗り組む配乗形態のこと。

載荷重量トン(DWT / Dead Weight Ton)

船の大きさを計る単位のひとつで、満載喫水線の限度まで貨物を積んだときの排水量から空船時の排水量を差引いた数値を示す際に使われます。この数値はその船が積める貨物重量の目安となるので、積荷の重量が重要な要素になる貨物船では一般にこの重量トンが用いられます。
トン

サブ・レストラン(Sub Restaurant)

ダイニング・レストラン、カフェテリア、コーヒーハウスなどの他に船内に設けられているレストラン。イタリアン、メキシカン、中国料理、カリフォルニア料理、アジア各国料理、そして和食など世界各地の味覚を専門店スタイルでサービスしています。お客様の自由度と選択幅を拡大して、好みに応じた食事が楽しめるように多くのサブ・レストランを設けるクルーズ客船が増えてきています。

シーティング(Seating)

客船のメイン・ダイニングでは食事の時間を2回に分けていることが多く、1回目を「ファースト・シーティング(またはメイン・シーティング)」、2回目を「セカンド・シーティング」と呼びます。

シーニック・クルーズ(Seanic Cruise)

フィヨルドや氷河、噴火を続ける火山島など、洋上からしか見られないような景色の中を公開すること。

ショア・エクスカーション(Shore Excursion)

寄港地での観光ツアー。オプショナルツアーが一般的です。半日、1日のツアーから、次の寄港地まで数日かけて列車やバス、航空機で旅行するオーバーランドのショア・エクスカーションなどもあります。乗船前に予約することもできますが、通常は寄港直前に船内で申込みます。

ジョイスティック(Joystick)

離岸、接岸時に使用されるスティック・タイプの操船ハンドルのこと。
ブリッジ内やブリッジウィング(ブリッジの左右に船幅いっぱいに張り出したテラス部分)にジョイスティックを備えた専用の操船装置があり、船長や航海士がこれを使って離岸/接岸します。

スタッフ・キャプテン(Staff Captain)

副船長のこと。安全航海やセキュリティの責任者。
キャプテンがパーティーなどで接客している時は運行業務の総指揮を執っています。

スターボード・サイド(Starboard Side)

船首に向かって右舷のこと。面舵、つまり進行方向右側を指します。バイキングの時代の船では右舷側に操舵装置(スティア:Steer)が装備されており、操舵する側、つまり右側がスティア・ボード・サイド(Steer Board Side)と呼ばれていました。これが転じてスターボードとなったといわれています。スターボード・サイドには緑色の舷灯を点けます。
ポート・サイド

スターン(Stern)

船尾。船の後方部分。同意語でアフト(Aft)ともいいます。
フォア

ステート・ルーム(State Room / Stateroom)

客室。キャビン(Cabin)のこと。元々は宮廷の国賓室を指しました。トイレ、洗面所、ベッドルームが完備された高級個室の意味から船室を表す言葉に転じました。
キャビン

セーフティ・ドリル(Safety Drill)

避難訓練。
ライフ・ボート・ドリル

セイルアウェイ・パーティー(Sailaway Party)

出航時にプロムナード・デッキなどで行なわれる出航セレモニー。

赤道祭(Crossing the Equator Ceremony)

船が赤道を通過する際に船上で行われる、海神ネプチューンに赤道通過の許しを請う儀式。

船籍国(港)(Port of Registry)

船舶が登録されている国(港)のこと。すべての船舶は、船籍を持つことが義務付けられ、登録国の法律に従い、船舶の検査、税金の支払いがなされます。外航船は外国の領海では船尾に船籍国の国旗を掲げます。

総トン(グロス・トン)(GRT: Gross Registered Ton)

船の大きさを計る単位のひとつで、船体や甲板上の構造物の容積を国際法により特殊な計算式で計算して得られた数値を示し、1トンを100立方フィート(3,048×3,048/mm)と定めます。客船のように積荷の重量よりも容積が重視される船の大きさを示すのに用いられます。漁船を含め一般的な船は総トン数で船の大きさを表します。
トン

タグボート(Tugboat)

曳船のこと。パイロットや船長からの指示に従い、大型船の船首や船尾を押したり引いたりすることによって、移動させたり方向を変えたりし、安全に離着岸させます。

ダビット(Davit)

救命艇の昇降機。ボート・ダビット(Boat Davit)ともいいます。

チーフ・エンジニア(Chief Engineer)

機関長。エンジン、発電機などの運転や整備にかかわる機関士、操機手を指揮監督します。

チャート(Chart)

海図のこと。

通船(つうせん)

港の大きさなどの関係でクルーズ船が直接港に接岸できないような場合に、本船と陸上を結ぶ小型船。

テーブル・スチュワード(Table Steward)

ダイニング・レストランでのテーブル付きのウェイター。
着席が指定されるシーティングの場合は、担当のテーブル・スチュワードが毎日同じ人になるのが一般的です。

テンダー・ボート(Tender Boat)

接岸できない寄港地などで、船と陸との行き来に使用する小型船。テンダーと略すのが一般的。救命艇とは違いそれぞれに船名が付けられ、所属官庁に登録されています。シャワーなどの施設を設けているものもあります。もちろん、緊急時には救命艇として使用されます。

デイリー・プログラム(Daily Program)

船内の日替わりイベントやアクティビテイ。前日の夜にキャビンへ届けられる船内新聞で案内されます。

デッキ(Deck)

甲板の意味で正しい発音はデック。クルーズ船では船内各階層を指します。各デッキにはそれぞれの名称が付けられています。船や船会社によってデッキ名は一定ではありませんが、基本的には搭乗ゲートやレセプションのある階層がメイン・デッキ、屋根付きで雨天でも船内歩きができるプロムナード・デッキ、最上階でスポーツ施設がまとめられているオープン・デッキ、プールがあるプール・デッキ(リド・デッキ)などがあります。デッキごとに機能が異なっているので、乗船時にデッキの名称を覚えておくと便利です。

デッキ・プラン(Deck Plan)

船内の平面見取り図。各階層(デッキ)ごとにキャビンやレストラン、シアターなどの配置が表示されています。エレベーター・ホールなどの壁に掲示されている他、パンフレットやブローシャーにも掲載されており、各キャビンに配付されていることもあります。船首は右側か上方に位置して表示されます。

トン(Ton)

船の容積や重量などを表す基準。積荷のワイン樽を叩いた時の「トン」という音が語源といわれます。船の容積を表すのが総トン(Gross Tonnage)、総トンから機関室、船員室などを除き、純粋にキャビンや貨物の輸送に供される容積を示したものが純トン(ネット・トン:Net Tonnage)で、 これは主に税金徴収の基準として用いられます。また、重量を表示するものとして載荷重量トン(DWT / Dead Weight Ton)、排水トン(排水量トン)などがあります。排水トンは船の水中部分の容積をその排除した分の水の重さで示すもので実質的に船の重量そのものを表し、主に軍用艦船に用いられる単位です。ほかに運河の通航料算定に使われるスエズ・トン、パナマ・トンといった単位もありますが、いずれもメートル法のトン(1トン=1000キログラム)とは意味が異なります。
クルーズ船は通常、「総トン」で表示されます。

ドラフト(Draft)

喫水。船が水に浮くとき、船体が水中に没している部分の深さ。船の最下部から水面までの垂直の長さをいいます。

ドレス・コード(Dress Code)

夕方から就寝までの、船内ナイト・ライフの服装基準。カジュアル、セミフォーマル(インフォーマル)、フォーマルの3段階に分けるものが一般的。
クルーズの服装

ドリル(Drill)

避難訓練。
ライフ・ボート・ドリル

内航船

関税法上の「国内沿岸運行船舶」の俗称。外航船以外の商船をいい、通常日本国籍船だけ。出入港に関しては、港則法、港湾法関係の法規制を受けます。

ノット(Knot)

船の速度を表す単位で、1ノットは1時間に1海里(マイル=Mile)航行する速さ。1海里は1,852メートルで、これは地球の子午線の1分の長さにあたります。ノットは「結び目」も意味しており、昔は一定間隔でマークされた結び目のロープを海中に投げ入れて、一定時間にいくつの結び目が放出されたかで船の速度を測りました。通常のクルーズ船の速度は、15~20ノットの範囲です。

パイロット(Pilot)

水先人。運行が制限される水域や、強制水先区域に指定されている港湾では船長の助言者という立場で船舶の操縦を指揮します。各海域には専門の水先人が常駐して安全航海を支えています。
船長など、長いキャリアを持つ人が多く、航空機の機長(パイロット)はこれに由来しています。

バウ・スラスター(Bow Thruster)

船首の喫水線下にある横方向の推進器。船尾部に付くとスタン・スラスター。その両方を指してサイド・スラスター(Side Thruster)と総称します。主に着岸/離岸の際に使用され、タグボートへの依存を削減します。水面下にあるので、見ることはできませんが、装着部の喫水線上に○に+の字のマークがあるので位置は確認することができます。

パーサー(Purser)

事務員。その長がチーフ・パーサー(Chief Purser)。もともとは「財布を預かる人」の意味で、船客部門の責任者です。パーサーの職務範囲は広く、接客、CIQ(税関・出入国管理・検疫)手続き、物品購入、郵便物の管理、船内新聞の発行、貴重品預かり、お客様関連の各種サービス、クルーの人事までこなします。会社組織で言えば総務担当取締役といったところでしょう。
ホテル・ディレクター

バース(Berth)

停泊地。転じて桟橋・埠頭(ピア:Pier)、波止場(ワーフ:Wharf)の総称。また、客室のベッドの意味もあります。

バス・ボーイ(Bus Boy)

アシスタント・ウェイター。ウェイターがサービスする時の助手、補佐役のこと。

バトラー(Butler)

本来は「執事」の意味。クルーズでは、お客様の個人秘書的存在で、ダンスのパートナーなどパーソナルなリクエストにもマン・ツー・マンで対応してくれるスタッフのことです。
日本の高級旅館の仲居さんサービスを欧米の高級ホテルが「バトラー・サービス」として取り入れたものといわれており、クルーズではキメ細やかなサービス対応としてラグジュアリー・クラスの船などで導入されています。

パナマックス(Panamax)

3大運河のひとつ、パナマ運河を通過できる船の最大許容サイズのこと。パナマ・マキシマム(Panama Maximum)。船幅32.31メートル、船長294.1メートル(船のタイプによる)、水深12メートル。パナマ運河では船を上下して航行するロック(閘門)の幅が32.31メートルで、これ以上の幅がある船はパナマ運河を通過できません。しかし最近はパナマックスを越える大型船が建造されています。これらは当初からパナマ運河を通過しないクルージング海域での航海を目的としているものです。同様にスエズ・マックスもあります。

バルバス・バウ(Bulbous Bow)

船首の水面下にある球状の突起物のこと。
波の抵抗によるエネルギーのロスを軽減し、スピードを出すことができます。

ピッチング(Pitching)

船の前後の揺れ。縦揺れともいいます。外洋での波のうねりの最大波長は150メートル程度といわれており、これより長い大型船ならば、ピッチングは吸収され、ほとんど感じられなくなります。船が大型化する程ピッチングが少なくなるのはこのためです。
ローリング

ビルジ・キール(Bilge Keel)

船底と喫水線との間にあるヒレ状の羽のことで、左右に一対あります。船体の左右の動きを押さえ安定させる役目があります。ビルジとは船底の湾曲部。キールは船の構造部分にあたる竜骨を指し、海に浮かんでいる時には見えません。

ファースト・シーティング(First Seating)

乗船客を2つの時間帯に分けてダイニングでの食事をサービスするシステムをトゥー・シーティング(Two Seating)といい、1回目の食事または席順をファースト・シーティング、2回目をセカンド・シーティングと呼びます。乗船時までにどちらかを選び、クルーズの間、同じ時間にダイニングを利用します。
一般的に18時頃と20時半頃からのスタートです。先と後は、それぞれ一長一短があり、どちらが良いとはひと言では言い切れません。2回目の方がゆっくりできるともいわれますが、逆に待つ事もあります。
ダイニングでの着席順(Seating)は最初の食事で決められ、通常は変更出来ませんが、要望があれば伝えてみるとよいでしょう。テーブルを決めないシステムをフリー・シーティング(Free Seating)といいます。

ファンネル(Funnel)

船の煙突。

ファンネル・マーク(Funnel Mark)

ファンネルに表されている船会社のサイン。旅客航空機の垂直尾翼にあるマークに当たります。ロゴマークや文字を描いているもの、色で表示するもの、ストライプで示すものなど様々な種類があります。またファンネル自体に特徴を持たせているものもあります。飛鳥IIのファンネル・マークは白地に赤の二本線で、これは「二引(にひき)」と呼ばれる日本郵船のファンネル・マークです。同じ日本郵船の船でも、商船は黒のベースに白地の帯が乗り、その中に赤の二本線が入る3色になっています。

フィン・スタビライザー

フィン・スタビライザー(Fin Stabilizer)

船の横揺れ(ローリング)防止装置。船体中央付近の水線下に左右一対ある、魚のヒレのような小翼。コンピューター制御によって動揺に対応して船の横揺れを最小限に止める装置で、船体への収納が可能。日本人による発明です。ほとんどのクルーズ船に装備されており、これによって船酔いが軽減されています。

フェアウェル・パーティー(Farewell Party)

下船前夜、または前々夜に開かれるお別れパーティー。

フォア(Fore)

船首のこと。へさき、艦首。バウ(Bow)とも言います。
アフト

フライ&クルーズ(Fly & Cruise)

飛行機での移動とクルーズを組み合わせた旅。海外で外国船に乗船する場合や、海外ロングクルーズ中の日本船に区間乗船する場合、または日本国内でも、乗船・下船する港の近くまで飛行機を利用するツアーなどがこれに当たります。

ブリッジ(Bridge)

操舵室。船橋ともいいます。操舵室が左右に細長く、前方左右に架かる橋のような格好をしていることからこの名が付いたといわれています。

ブリッジ・ツアー(Bridge Tour)

操舵室の見学ツアーのこと。クルーズ中の乗客サービスのひとつとして行われ、船内新聞などに案内が載ります。通常は立入禁止区域になっているので、人気がありますが、2001年の9.11同時多発テロ以降セキュリティが厳しくなり、実施しない船も増えています。

ホテル・ディレクター(Hotel Director)

浮かぶホテルともいわれるクルーズ船。そのホテル部門の最高責任者がホテル・ディレクターで、ホテルのGM(総支配人)に該当します。キャプテンに直結する要職で、お客様へのサービス、ソフト部門の総責任者。チーフ・パーサークルーズ・ディレクターをはじめシェフ、カジノ、メイトル・ドテル(メイトル・ディ)などを統括しています。

ポートサイド(Portside)

船首に向かって左舷のこと。取り舵、つまり進行方向左側を指し、ポートと略して使用するのが一般的です。バイキングの時代の船では右舷側に操舵装置が装備されており、舵が右側に出ていたため右舷での着岸ができませんでした。そのため港(ポート:Port)に着岸する時は左舷で行われていたことから左舷にポート・サイドの名が付きました。ポート・サイドには赤色の舷灯を点けます。船での慣行は航空機にも継承されており、航空機の搭乗も機首に向かって左側で行われ、ポート・サイド(左翼)に赤色の表示灯が付けられています。
スターボード・サイド

ポート・チャージ(Port Charge)

入出港に要する費用で、入港料・水先料・曳船料・岸壁使用料・綱取放し料などがあります。
日本船では、クルーズ料金に含まれていますが、外国船では別払いになることが多く、料金は船の大きさ、停泊時間などによって港ごとに定められています。

ボート・ドリル(Boat Drill)

救命艇訓練。
ライフ・ボート・ドリル

ポート・ホール(Port Hole)

舷窓。船の丸い小窓です。昔の軍艦や海賊船では砲門の意味もありました。
略してポートと呼ぶこともあります。

ポッド(POD)推進装置

電気モーターとプロペラを一体に組み込んだ繭型(ポッド:Pod)推進装置のことです。ポッド自体は360度回転させることもでき、舵の役割も果たします。カーニバル・クルーズの「イレーション」が客船としては初めて搭載しました。

ポンツーン(Pontoon)

浮き桟橋のこと。船が地勢などから接岸できない場合、ポンツーンを使用して、ここを基点にテンダー・ボートで船と陸の間を行き来します。

マル・シップ(Maru Ship)

日本籍船で外国人船員が配乗されている船舶のこと。日本籍船を外国船社に裸用船(乗組員のつかない船舶そのものを貸し出すこと)に出し、これを受けた外国の用船主が配乗権を持って外国人船員の配乗を行います。日本籍船に「~丸」という船名が多いことから、このように呼ばれます。

メイトル・ドテル(Maitre d'hotel)

給仕長。メイトル・デイ(Maitre D')と略されるのが一般的。ダイニング・ルームの入り口でお客様のシーティング(Seating=着席順)を決めるのがメイトル・ディ。食事や食事中のサービスの責任者で、お客様の相談役、要望の窓口でもあります。を食事に関しての要望は、メイトル・ディに申し込みます。

MS

モーター・シップ(Motor Ship)。MS,M/Sと略して船名の前に表示するのが一般的です。
MV(Motor Vessel)と表示する場合もあります。蒸気船(Steam Ship)はSSとなります。

ライフ・ボート(Life Boat)

救命艇。

ライフ・ジャケット(Life Jacket)

救命胴衣のこと。通常、各キャビンに乗客定員分が備えられていますが、救命艇側など船内各所にも予備のライフ・ジャケットが備えられています。

ライフ・ボート・ドリル(Life Boat Drill)

非常時の緊急避難訓練。略してボート・ドリルやドリルとも呼ばれています。 外航航路を航行する客船は、国際法で出港後24時間以内のボート・ドリルが義務づけられています。ライフ・ボートが備え付けられている甲板をボート・デッキと呼びます。

ライン・ハンドリング(Line Handling)

ロープの取り放し作業のこと。接岸/離岸する時に船と陸を繋ぐホーサー(Hawser)と呼ばれる係船用のロープを岸壁のビット(Bit:係留索止め、頭の丸い杭)に掛けたり、取り外したりする作業です。

ラット・ガード(Rat Guard)

接岸中にネズミが船内に侵入することを防ぐ円錐型の金属筒。ホーサー(Hawser:係船用のロープ)に取り付けてあります。かつては船内のネズミ対策として猫を乗せていた船もありました。

ランドツアー(Land Tour)

クルーズ中に行われる寄港地ツアーで、一度下船して陸路や空路で移動しながら内陸観光をする、陸上での宿泊を伴うツアー。

リド(Lido)

屋外プールや海岸の保養地を意味する言葉ですが、クルーズではデッキ後部のプールなどがある部分をいい、リド・カフェというと船内のカジュアル・スタイルの喫茶室やレストランであることが一般的です。

レセプション(Reception)

ホテルのフロントに該当するサービス・スポット。各種の相談や郵便物の発送、遺失物の問い合わせなどお客様の色々な質問、サービスに対応してくれます。通常、メイン・デッキにあります。

ログブッグ(Logbook)

航海日誌。ログともいい、航海のデータを毎日記録するもので、船長が記入します。

ローリング(Rolling)

船の左右の揺れ。横揺れ。
近年の客船はフィン・スタビライザーの開発で、ローリングは大幅に解消されています。
ピッチング

ワイン・スチュワード(Wine Steward)

ワイン係。ソムリエのことですが、船では通常このように呼ばれます。