摘発注意!旅先に潜む危ない罠

摘発注意 旅先に潜む危ない罠

安全・快適に旅行するために知っておきたい、旅先に潜む危ない罠。実際に起きた邦人の摘発事例、トラブル実例と共にご紹介します。旅慣れているから…と安心しないで常に渡航先の最新情報をチェックするように心掛けたいものです。

運び屋の罠

空港で見知らぬ人から預かった荷物に違法薬物が隠されていて摘発されてしまった。そんな事例が報告されています。中身を知らずに軽い気持ちで預かってしまったとしても、結果的に薬物の密輸入に相当する行為であればその国の法律に従って死刑や終身刑となることもあります。自分で中身が把握できていない荷物は持たないようにしましょう。

いけないお土産

ワシントン条約は絶滅のおそれがある野生動植物を保護するため、対象となる動植物の国際間取引を規制する条約です。例えば象牙はワシントン条約で国際取引が規制されており、日本国内でも無登録販売が禁止されています。このような規制対象の品がお土産に紛れ込むと思わぬトラブルにつながります。珍しい天然素材のお土産を購入する際には、規制対象のものではないか確認しましょう。

合法的にショッピングした品や現金が没収された!

免税品の持ち出しには各国に限度額があります。限度額を超えていることに気付かず出国しようとして申告漏れで高い関税を支払ったり、せっかく購入した商品を国外に持ち出せなかったりといった事例が起きています。
持ち出し/持ち込みの制限は各国毎に異なりますので、海外でショッピングを楽しむ際や、日本を出発する前に免税品を購入する際は、渡航先国の大使館や到着空港のウェブサイト、免税店、航空会社等で免税品持ち込み制限を確認しましょう。
品物だけではなく、現金についても同様に持ち出し/持ち込みの制限額が定められているので注意が必要です。

日本人を狙う偽ブランド業者

旅先でよく目にする偽ブランド商品。精巧なものから思わず笑ってしまうようなキッチュなものまで様々ですが、財務省税関局の発表によると、平成27年度の輸入差止実績は、商標権に係るものが28,982件(構成比98.6%)となっています。こうした知的所有権を侵害する物品は日本に持ち込むことができず摘発・処分の対象になります。

  1. 廃棄処分(輸入しようとした人が自分で切って使えなくしてから捨てること)
  2. 焼却処分
  3. 任意放棄(所有権を放棄すること)

なりゆきで賭博罪

旅行者を言葉巧みに賭博に誘い込む手口も横行しています。例えば、「日本のことを教えてほしい」などと言って旅行者に近づき、まずは喫茶店で雑談。「家族にも話を聞かせてやってほしい」といって自宅と称する場所へ移動。そこで賭博が始まり、現金だけではなくクレジットカードまで使って金銭を巻き上げる、といったもの。賭博が禁止されている国の場合は、金銭を奪われた上に賭博罪に問われることもあります。

そこ、撮影OKですか?

海外では軍事施設はもちろんのこと空港、港湾、王宮、政府施設等も撮影が禁止されている場合が多くあります。これは防衛やテロ防止が目的であるため、不用意に撮影すると厳しい処分が下される場合があります。風景や施設を撮影するときには、近くに撮影禁止標識がないか確認したり、細心の注意を払ってください。
また、海外では肖像権やプライバシー、宗教上の理由から日本よりも人物の撮影にセンシティブなことが多いので、人物を撮影する前には必ず本人の了解を取るよう心がけてください。水着姿や裸の子供の写真が児童ポルノと判断されるケースもありますので、ご注意ください。